洗いのこだわり

おべべのドライクリーニング

前回の記事で、クリーニング店の代表的な洗浄方法のドライクリーニングの説明をしました!

前回の記事はこちら↓
ドライクリーニングってなに??

じゃあ、おたくの洗浄品質はどうなの?ということになると思いますのでご説明します😁

当店では、前回の記事で書いた方式とは違った設備でドライクリーニングを行っています。
ホットマシン番号付き

上の図が、当店でのドライクリーニング設備を簡単に模したものです。
この設備を使っての洗浄工程は、

①処理槽で専用洗剤を溶かした溶剤で衣類を洗う。
②汚れた溶剤を①から蒸留釜へ流して120℃以上の高温で加熱して蒸発させる。
蒸留中
↑この写真は蒸留器ののぞき窓から。汚れた溶剤がぐつぐつと煮えたぎってます。
③蒸発した気体を冷却機で冷やして再び液体にする。
④その液体を水分離器にいれ、水と溶剤に完全に分離する。
その後は、キレイに再生した溶剤を再び①の工程で使います。
IMG_3530
↑蒸留再生して専用洗剤を溶かした状態。常にクリアな清潔な溶剤で洗えます。

ちなみに、ぐつぐつと蒸留釜で加熱した後には最終的に下の写真のような、服から出た汚れが凝縮したドロドロの液体が残ります。これは専門の産廃業者さんに適切に処理してもらいます。
スラッジのサンプル


この方でのドライクリーニングを行うことで、
  • 溶剤と水、汚れを完全に分けて洗うことができる。
  • 常に溶剤を衛生的な状態にキープできる。
  • 高温で蒸留することで細菌類が死滅し、汚れが溶剤に混ざることもない。
  • 溶剤の中に混じる水分がほとんど無いので、縮みやシルエットの崩れは起こらない。
  • 専用洗剤の濃度が一定に保たれるので、洗浄品質が安定する。

といった利点があります👍

ちなみに当店では、定期的に外部機関(全国クリーニング生活衛生同業組合連合会のクリーニング綜合研究所)による洗浄評価テストを受けております。

それによって自店の課題や現状の確認をできるのですが、それに加えて洗浄品質において全国のクリーニング店との比較ができるのも面白いです。

このテストを受けるのは全国の有志の強者ぞろいでモチベーションも上がりますし、そんなライバルたちと切磋琢磨できるのはステキですね...。

今後も、より高いレベルでのサービス提供をできるように技術の研鑽をしてゆきます💪





ドライクリーニングってなに??

クリーニング店の代表的な洗い方の一つにドライクリーニングというものがあります☝️
よく耳にする言葉ですが、一体どんな洗い方なのでしょう?

実はドライクリーニングでは、水ではなく油で洗っています。

え!!😳と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

ただし、”油で洗う”といってもサラダ油のように常温で液体の油ではなく、揮発性のある有機溶剤を使います。(以下、溶剤と呼びます。)

それら溶剤は、繊維への影響が水に比べて少ないため、水洗いすると縮んだり傷めたりしやすい衣類(ウールやシルク素材のスーツ、セーターなど)でもトラブルなく洗うことができます👍
コールドマシン番号付き



上の図はクリーニング店でよく使われているドライクリーニング設備を簡単に表したものです。
その洗浄工程を説明させていただくと、


①ベースタンクの溶剤に専用洗剤を入れてスタンバイ
②カートリッジフィルター(ろ紙)で汚れをこしとって③吸着剤へ
③吸着剤で色素汚れ、細かい汚れ、におい成分を取り除いて処理槽へ
④処理槽で衣類を洗った後の溶剤は①のベースタンクへ

と①から④を繰り返します。

ここで問題があって、家庭洗濯なら洗った後の汚れた水は下水道へ排水されるのですが、ドライクリーニングでは水ではなく油で洗うので、それはできません🙅‍♂️

なので図のようにフィルターと吸着剤を通して、溶剤を再利用して使っています。そのため、洗うたびにどんどん溶剤は汚れていき、溶剤の管理(溶剤の汚れ具合の測定やこまめなフィルターの交換などのメンテナンス)を怠ると、以下のような現象が起こります😰

  • 洗った衣類が逆に汚れてしまう、逆汚染と呼ばれる現象の発生。
  • 汚れた溶剤の中で雑菌が繁殖しイヤなニオイがつく。
  • 溶剤の中に、衣類から持ち込まれた水分が蓄積して、本来衣類へのダメージを抑えるはずのドライクリーニングでも、縮みや色移りなど、水洗いをしたようなダメージを衣類が受ける。

もし、いままでクリーニング店を利用した中で、
  • クリーニングに出した白い服が、くすんで帰ってきた...。
  • クリーニングから返ってきたばかりの衣類なのにイヤなニオイがする...。
  • ドライクリーニングしてもらったはずなのに、縮んでいる...。

といった経験があるなら、そういったお店は必要な溶剤管理をせず、汚れた溶剤で洗っている可能性があるので、はっきり言わせていただくとオススメできません。

お店によってドライクリーニングの品質はバラバラです。

先ほどの悪い例のような、真っ黒に汚れた溶剤で洗うお店もあれば、溶剤管理をめちゃくちゃ徹底して抜群の洗浄品質を誇るお店もあります。

消費者の方々には、『価格』や『家から近いから』といった理由だけではなく、『洗浄品質』もお店選びの参考にしていただけたらと、一クリーニング店として思います。

次のブログではおべべのドライクリーニングをご紹介しますのでお楽しみに😁



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