クリーニング店の代表的な洗い方の一つにドライクリーニングというものがあります☝️
よく耳にする言葉ですが、一体どんな洗い方なのでしょう?

実はドライクリーニングでは、水ではなく油で洗っています。

え!!😳と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

ただし、”油で洗う”といってもサラダ油のように常温で液体の油ではなく、揮発性のある有機溶剤を使います。(以下、溶剤と呼びます。)

それら溶剤は、繊維への影響が水に比べて少ないため、水洗いすると縮んだり傷めたりしやすい衣類(ウールやシルク素材のスーツ、セーターなど)でもトラブルなく洗うことができます👍
コールドマシン番号付き



上の図はクリーニング店でよく使われているドライクリーニング設備を簡単に表したものです。
その洗浄工程を説明させていただくと、


①ベースタンクの溶剤に専用洗剤を入れてスタンバイ
②カートリッジフィルター(ろ紙)で汚れをこしとって③吸着剤へ
③吸着剤で色素汚れ、細かい汚れ、におい成分を取り除いて処理槽へ
④処理槽で衣類を洗った後の溶剤は①のベースタンクへ

と①から④を繰り返します。

ここで問題があって、家庭洗濯なら洗った後の汚れた水は下水道へ排水されるのですが、ドライクリーニングでは水ではなく油で洗うので、それはできません🙅‍♂️

なので図のようにフィルターと吸着剤を通して、溶剤を再利用して使っています。そのため、洗うたびにどんどん溶剤は汚れていき、溶剤の管理(溶剤の汚れ具合の測定やこまめなフィルターの交換などのメンテナンス)を怠ると、以下のような現象が起こります😰

  • 洗った衣類が逆に汚れてしまう、逆汚染と呼ばれる現象の発生。
  • 汚れた溶剤の中で雑菌が繁殖しイヤなニオイがつく。
  • 溶剤の中に、衣類から持ち込まれた水分が蓄積して、本来衣類へのダメージを抑えるはずのドライクリーニングでも、縮みや色移りなど、水洗いをしたようなダメージを衣類が受ける。

もし、いままでクリーニング店を利用した中で、
  • クリーニングに出した白い服が、くすんで帰ってきた...。
  • クリーニングから返ってきたばかりの衣類なのにイヤなニオイがする...。
  • ドライクリーニングしてもらったはずなのに、縮んでいる...。

といった経験があるなら、そういったお店は必要な溶剤管理をせず、汚れた溶剤で洗っている可能性があるので、はっきり言わせていただくとオススメできません。

お店によってドライクリーニングの品質はバラバラです。

先ほどの悪い例のような、真っ黒に汚れた溶剤で洗うお店もあれば、溶剤管理をめちゃくちゃ徹底して抜群の洗浄品質を誇るお店もあります。

消費者の方々には、『価格』や『家から近いから』といった理由だけではなく、『洗浄品質』もお店選びの参考にしていただけたらと、一クリーニング店として思います。

次のブログではおべべのドライクリーニングをご紹介しますのでお楽しみに😁